自分が愛せないものを作っても,意味はない。誰も幸せにはならない。自分が100%愛せるもの,だからこそ,つくる意味がある。
マックワールドエキスポ直前のスティーブ・ジョブズへのインタビュー。「他社の経営トップはパソコンを愛していない。マイクロソフトのバルマーも,インテルのバレットも,デルコンピュータのデルも。彼らはパソコン業界にいなくても,別のものを売って成功しているだろう」「G4キューブが私にとって特別なのは,ビーカーに入った脳に似ているからだ」「私たちはなにか成功するたびに,次はなにをしょうかと考える。常に新しい挑戦をしている」。
上記インタビューはNewsweek Japan Onlineで8月2日から掲載されるらしい。もうひとつ。7月31日号のBusinessWeek誌もアップルの特集を組み,PDAタイプのインターネット端末を開発中で来年発売するということとともに,ジョブズのインタビューを掲載している(BusinessWeek onlineの記事)。「iMacカラーで成功したというのは全体を見ていない。キューブのエンジニアリングとデザインをできる企業はアップル以外にない」「アップルは今後もビジネス市場は見ていない」。
「脳の入ったビーカー」というのは,SFチックでステキだ。タッチパネル式のボタンも含め,SFの描くような「未来」を感じさせてくれる外観を持ったパソコンは,キューブ意外にない。ジョブズが最高に愛しているキューブ。彼が云うように,自分が作ったものをこれほど愛している人は,他のPCメーカーにはいない気がする。それは,彼こそがものをつくることの意味,を把握しているから,なのだろうか。
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